私がヨガと出会ったのはもう20年も前のことになる。
それよりさらに5年ほど前、友達の誘いでインドという国に渡った。
私にとって、「インドはカレーの国」くらいしか知識のない、未知の国だった。
そんな私が、インドにハマってしまい、それから5回も1人で旅をするようになったのだから、
人生はわからないものだ。
インド大好きになった私は、インド関係の本を読み漁り、当然のごとくヨガにも興味をもった。
ヨガをしたい。そう思っていたら、ある日知り合った人からヨガ教室に誘われて行くことになった。
その当時の私は、過食症で精神的に病んでいたので、連れて行ってもらったヨガ教室でヨガをすることによって、
自律神経が整い、自分が身体的にも精神的にもどんどん良くなっていくのを心の底から実感した。
また、チャクラが開いたのか霊的に覚醒したのかよくわからないが、不思議な体験も色々と経験した。
毎晩、寝入りばなに瞼の裏でヴィジョンが見えたり、幽体離脱したり、空間に残ったデータを読み取ったり、
人の考えてることが分かったり、木に話しかけられたり、幽霊の声が聞こえたり。
今はそういうことがなくなってしまったので、あの頃一生懸命やっていたヨガの影響だろうと思っている。
他にメリットでいうと、過食症が治って性格が明るくなり、細かいことが気にならなくなり心が軽くなった、
冷え性が治った、風邪を引かなくなった、ということが挙げられる。
やっていることは、ポーズをとって合間にシャバーサナという弛緩の時間をとる、という一見単純なことだが、
この緊張と弛緩の繰り返しが、自律神経を整える効果があるのだという。
私はクラシックバレエをやっていたので、子供の頃から体をよく動かしていた方だ。
バレエに関しては、指先、つま先の隅々まで神経を行き届かせるものなので、
正直言って、ヨガの動きそのものはつまらなく、刺激も物足りないものだった。
初めの頃は、ただ脚を上げるだけでもつま先を伸ばして脚全体を緊張させてしまい、
先生に笑われたことをよく覚えている。
バレエをやっていた私は体が柔らかかったので、ほとんどのヨガのポーズは苦もなく取ることができる。
そして、よく日本人がヨガと聞くと体が柔らかくないとできない、と思い込んでいる人が多いと感じるが、
そんなことはない。
その人の限界の地点で、気持ちいい範囲ですればいいだけである。人と比べて硬いとか出来てないとか、
そんな完璧主義に囚われてヨガをするのは完全に間違っていると思う。
そして体幹の強さを鍛えることが、心の軸を鍛えることと同義だと思う。
とにかく自分の身体と向き合って、自分の身体を感じる。そうすることで、自分の心が何を感じているのか、
どう感じているのか、わかるようになる。
普段忙しくしている人ほど、身体の声を聴けてないことが多いから、自分の心の動きにも鈍くなっていることが多い。
身体が活性化すると、心も活性化する。
心と体は繋がっているのだ。